JR西日本の一般形電車。
新世代の標準車両を目指し、大量量産を前提に開発された車両。207系の後継に位置づけられる。そのため、基本的なスペックは207系列と同じだが、随所に相違点が見られる。この意味では、209系に対するE231系と似た存在である。
特に207系と異なっているのがフロントマスクで、コンビライトの位置も下げられ、ブラックマスク化や強化スカートもあいまって、よりいかめしい印象を受ける。車内には、E231-500系や東急5000系列などと同じく液晶パネルが配置されているが、ドア上ではなく枕木方向の中吊り広告の位置に配置されている。この液晶パネルには、左側に次駅案内が、右側にCMが表示される。
機械的な特徴としては、サハを除く全車が0.5Mとなっている点である。モーター出力は207系のそれより大きい270kwとなっているが、1両に付き2個、すなわち片側の台車にのみ搭載されている。すなわち見た目上は6M1Tであるが、実質的には3M4Tと同等の性能となる。これによって207系と同等の性能を持ちつつ、動力輪を分散し空転を防ぐことが可能となった。
また、低コストという面ではT車も含む全中間車が同様の構造、機器配置となっている点も挙げられる。そのため、編成中1両のみのサハはT車でありながらパンタ台を持つという奇妙な車両となっている。
現状は、東海道緩行線系統で運用されている201系、205系を置き換えるため7両固定編成のみが在籍している。これによって押し出された201系は大阪環状線に、205系は阪和線にそれぞれ転属し、103系の淘汰が行われている。今後の動向は不明だが、103系の老朽化が今後一段と進むことからアーバンネットワーク圏内の線区に新造投入される可能性は高い。また、新規に開業する大阪外環状線に関連しても何らかの動きがあるものと思われる。
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