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207

所属会社
company
JR西日本
JR-WEST
種別
type
一般形電車(近距離)
EMU/commuter
使用区域 京阪神各線
電源方式 DC1500V
制御方式 VVVFインバータ
ドア数
在籍総数 477両
最高速度 120km/h

207系新色 06/09/05 大阪にて 207系旧色  後継<A href=321系との並び 06/09/05 大阪駅にて">

-概要-
 JR西日本の一般形電車。
 
 JR東西線の開業に合わせ誕生した系列。JR西日本が初めて開発した通勤タイプの車両である。新世代の車両であるため、当然ステンレス車体にVVVFインバータ制御の組み合わせを採用している。この二点の取り合わせのためか、形式は国鉄車と重複する207系となったが、207系900番台とはなんら繋がりのない車両である。また、量産先行車も含め、基本番台からの付番であり車番の重複も一切ない。

 前述のように東西線を走行することを目的としているため、地下鉄対応構造を採用している。このため、貫通扉のほか、剛体架線に対応するために全車がダブルパンタとなっている。このほか、120km/hの高速走行でも安定を得るためにヨーダンパを全編成が装備している。

 ほぼ同時期に登場したJR東日本の209系と比較されることが多いが、様々な意味で対照的な存在である。209系がコスト削減にのみ的を絞り大量生産を行った(京浜東北線用の両数だけで、207系全車両を軽く凌駕する)の対し、207系は同社の221系以降の設計思想を受け継いだ車両であり、全体的に質感の高いものとなっている。いわば、205系1000番台の正当進化版と位置づけられる。

 4扉車であるが、最高速度は120km/hと高速型である。すっきりした外観故にわかりにくいが、車幅は最高クラスの2950mmを採用している。そして、もっとも特徴的であるのが、先頭部のデザインである。通勤タイプにしては珍しく流線型で、側面の処理は直線的になっている。このため、前述のようにシャープな印象を与える結果となっているのである。

 長期間にわたって製造が続けられたため、車体構造や機器類に大きな変更がなされており、0番台、1000番台、2000番台の3種類に大別することができる。

 最初に登場した0番台はJR東西線開業前に片町線に投入されたグループである。試作編成のみが7両固定編成を組み、量産車は4両編成、もしくは3両編成として製造された。3両で製造された編成は、東西線開業前に中間に1000番台車を組み込んだ上で、1500番台化されている。

 1000番台も、JR東西線開業前に登場したグループ。こちらは、京阪神緩行線系統に投入された。本系列中で最大の両数を誇るグループである。最大の特徴は、電動車がユニット方式ではなくなった(ただし、もともとモハ207は単独でも運用可能であった。例:基本番台の3両編成)ことで、本番台以降はクモハが存在する。東西線内の急勾配に対応するため、主電動機の出力が基本番台の155kwから200kw/220kwに強化されている。当初6両編成と2両編成の二種類の編成が存在していたが、現在は4両編成と3両編成に組みかえられている。

 JR東西線開業直前に行われた0/1000番台の編成組み換えによって誕生したものが、500/1500番台である。これは、3連の付属編成を1000番台のみで構成したためでに生じた。車番が元番号に+500となったため、こう呼ばれる。

 1000番台の6連と2連を4連と3連に組み替える際に、余剰となったモハ1両を0番台の3両編成車に組み込んだ4両の構成。1000番台にはモハ206形が存在しないため、モハ207同士が並ぶこととなったが、保守費用軽減のためにユニット化され、1000番台からの編入車はパンタグラフが撤去された。なお、組み換え時には、1000番台のモハに不足が出てたため、2両が新造されている。

 207系の最終増備グループが2000番台。223系2000番台の技術をフィードバックして製造されている。福知山線と京阪神緩行線に残存する103系の淘汰と、車両の増備を目的に2002年から投入された。機器類は前述のとおり223系2000番台に準じており、モーター出力は100番台と同じく220kwである。

 現在は後継である321系登場し、2000番台を最後に207系の製造は終了している。

 05年に福知山線で起きた脱線事故ののち、遺族からの声を反映し全車の塗色変更を行った。

-大別-
基本番台(試作編成)
 一本のみの存在。本系列唯一の7連固定編成を組む。
 現在は321系と共通運用を組み、京阪神緩行線で限定運用されている。
基本番台
 量産された最初のグループ。全車が4連を組む。
1000番台
 基本番台をベースに、電動車の1M化と主電動機の出力を増強を行ったグループ。
500/1500番台
 基本番台と1000番台の編成組み換えにより派生したグループ。車番は元車番から+500。
 基本番台3両と1000番台の4両で組成される。モーター車はユニット構造。
2000番台
 最終グループ。223系2000番台の機器類を用いている。

-編成-
 ・7連
 ・4連

 ・3連
Tc’-M’-M-T-M’-M-Tc
Tc’-M’-M-Tc
Tc’-M-T-Mc
Tc’-T-Mc

-運用-
 京阪神緩行線系統
  ・東海道線(神戸〜野洲)
  ・山陽本線(加古川〜神戸)
  ・湖西線(山科〜近江今津)

 福知山線(尼崎〜篠山口)

 JR東西線系統
  ・JR東西線  ・片町線
  ・大和路線(木津〜奈良)

-所属-
 ・網干総合車両所明石品質管理センター(神ホシ)

-外装-
 ・ステンレス無塗装

-カラーバリエーション-
新標準色

-製造-
 ・川崎重工業  ・近畿車輛  ・日本車輌製造  ・JR西日本後藤総合車両所

-関連リンク-
形式集
 ・103系  ・201系  ・117系  ・221系  ・223系  ・321系  ・209系
外部
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-模型(Nゲージ)-
TOMIX
 ・1000番台