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223

所属会社
company
JR西日本
JRWEST
種別
type
一般形電車(中距離)
EMU/commuter
使用区域 京阪神地区
電源方式 DC1500V
制御方式 VVVFインバータ
ドア数
在籍総数 664両
最高速度 120km/h(下記以外)
130km/h
(0/5000番台)

2000番台 大阪駅にて

-概要-
 JR西日本の一般形電車。
 221系の後継として1993年に誕生した、第二世代一般形電車。現在のJR西日本を代表する車輌である。基本的な設計思想は221系の延長上にあるが、本系列からは207系と同様VVVFインバータ制御やステンレス鋼体などといった新機軸が採用されている。また、ローカル向けの125系521系といった派生系列が存在する。

 14年間製造が続いており、総数は700両近い大所帯である。その長い製造期間のため、多数のバリエーションが生じているいるが、そもそもは関西空港向けの連絡列車用として登場した0番台に端を発する。

 この0番台は関西空港連絡用に製造された初期グループではあるが、様々な点で以降に登場する車両とは仕様が異なっている。

 そのうち最も目立つのが前面のライト形状で、後に登場する標準型が角型四燈であるのに対して、丸型二燈を採用している。また、空港連絡を主な用途としているため座席配置も大型荷物の持込を考慮した2+1となっている。このほか、軽量ステンレス構造を採用しつつ、かつ車体にビードを施さないために外板が若干厚く設定されているなど、細かい点を含めればその差異は非常に多い。

 性能面でもそれは顕著であり、新快速系統に充当されるグループが130km/hを高らかに謳うのに対して、こちらは120km/hまでとなっている。つまるところ、0番台と他のグループは、実質的な別形式とも言えよう。

 この0番台をベースに、阪神大震災後の輸送需要を消化するために製造されたのが、ビッグマイナー版の1000番台である。前述のように、前面ライトは角型4燈となり、最高速度も一般形では初となる130km/hにまで引き上げられた。また、ドア間の椅子が5列に削減され、配置も221系同様2+2の一般的なものとなった。

 全車が網干区に配置、新快速に優先的に投入され、同列車の高速化が行われた。鋼体に関しては、外板が若干薄い物に変更されたため車体裾にビードが設置されている。これは本グループのみの特徴である。また、このグループから帯のデザインが変更され、221系同様関西急電色をベースとしたものとなった。

 そして、新快速の130km/h化を推し進めるために投入されたのが2000番台である。このグループ以降の車両はさらに改変が行われ、E231系などと同様に外板自体に強度を持たせる2シート工法を採用している。このため、基本的に車体デザインは1000番台と同様ではあるものの、下部にあったビードは省略されている。このほか、前面のライトケースが前照燈と後部標識燈が一体となったものとなっており、この点でも1000番台と見分けることが可能である。また、モーターが3個のみの搭載となっている車両が存在し、3000番台に区分されている。
 1000番台を上回る速度で現在まで増備が続けられた結果、このグループが223系中最多となっている。

 この2000番台を基本に、0番台の増備グループとして製造されたものが、2500番台に区分される。基本構造は2000番台と同様ではあるが、0番台車と混結されるため、最高速度は120km/hに抑えられ、座席配置も1+2となっている。側面帯も同様で、0番台と同じく青のグラデーション1本のみとなっている。

 さらに2000番台をベースに、老朽化したマリンライナーを置き換えるべくJR四国と共同で投入したものが5000番台である。2連で構成され、四国側の5000系3連と連結し5連で運転されている。車体構成は強度の問題で通常工法に戻っており、前面デザインも2000番台を基本としてはいるものの、増解結を日常的に行うために前面貫通路部分が平面的な構成となった。この形状は、後には521系にも受け継がれている。

 07年に入り、新たに6000番台が登場する。これは、走行性能を221系と同等仕様に固定化したもので、従来の2000番台を改番した網干所属車と、完全新造の宮原区所属車の二種類が存在する。また、これを識別するために前面の貫通路及び側面の乗務員扉に細いオレンジ帯が二本ひかれている。
 うち網干区所属車は、快速運用への223系進出に伴う221系との併結を考慮したもので、2000番台の1次グループが改番対象となっている。
 宮原区所属車は、おおさか東線への直通快速用として製造されたグループであり、その編成番号からMAとも呼ばれる。基本的には2000番台の07年モデルである6次グループと同等ではあるが、剛体架線である東西線を通過するためにパンタグラフが一両に二基搭載されている。

 さらに08年7月に入り、福知山地区のローカル輸送向けに2両編成の5500番台が投入された。これは同地区に存在していた113系改造車を置き換えるもので、221系との併結も可能である。そのため、前面は5000番台と同様の前面構成となり、6000番台と同様のオレンジ色の識別ラベルが貼られている。

 用途別に運用線区が完全に分離されてはいるものの、223系は東海道山陽線系統の広い地域でその姿を見ることができる。現在では、北は敦賀、東は大垣、南は海南、西は高松にまで広がっている。

 今後は、網干区に100両程度の増備が行われ、同区の221系が嵯峨野線へ転属することが予定されている。

-大別-
0番台
 阪和線向け初期グループ。丸目。
1000番台
 ビッグマイナー一般形。角目。130km/h対応。
2000番台
 2シート工法廉価版。ライトケース拡大化。
2500番台
 阪和系統増強用。2シート工法廉価版。ライトケース拡大化。
3000番台
 3モーター車。M車のみ。
5000番台
 マリンライナー用車両。前面形状が在来車と異なる。
5500番台
 福知山地区ローカル向け。貫通仕様で最高速度は120km/h。2連固定
6000番台
 性能固定化(221系同等)車。東海道山陽快速用及び東線直通快速用の二種。

-編成-
改訂中

-運用-
 新快速系統
  ・東海道本線(大垣〜神戸)
  ・山陽本線(上郡〜神戸)
  ・北陸本線  
  ・湖西線   ・草津線  ・赤穂線


 阪和線系統
  ・大阪環状線  ・関西本線(新今宮〜JR難波)
  ・阪和線  ・関西空港線  ・紀勢本線(和歌山〜海南)
 
 おおさか東線直通快速系統
  ・関西本線(奈良〜久宝寺)
  ・おおさか東線
  ・片町線/JR東西線(放出〜尼崎)

 快速マリンライナー

-所属-
 ・網干総合車両所(神ホシ)
 ・日根野電車区(大ヒネ)
 ・岡山電車区電車センター(岡オカ)

-外装-
 ・ステンレス無塗装

-カラーバリエーション-
関西空港色 関西急電色
 

-製造-
 ・川崎重工業  ・近畿車輛  ・日立製作所   

-関連リンク-
形式集
 ・125系  ・207系  ・221系  ・321系  ・521系  ・5000系
外部
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-模型(Nゲージ)-
KATO
 ・1000番台  ・2000番台/4連/1次車  ・2000番台/8連/2次車