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413/417/713/717

所属会社
company
JR東日本/JR西日本/JR九州
JR/
-EAST/-WEST/-KYUSHU
種別
type
一般形電車(近/中距離)
EMU/commuter
使用区域 常磐線/北陸本線/日豊本線/
宮崎空港線
電源方式 DC1500V/AC20000V(413系)
AC20000V(417/713/717系)
制御方式 抵抗制御
サイリスタ位相制御(713系)
ドア数
3(717系900番台のみ)
在籍総数 31両(413系)
15両(417系)
8両(713系)
43両(717系)
最高速度 100km/h(417/713/717系
110km/h(413系)

413系 敦賀にて
413系
現役時代の<A href=
417系
表情が異なるクハ411形
717系
右二枚;撮影/画像提供:EH10大好き様

-概要-
 旧国鉄の一般形電車。

 
国鉄時代末期において、仙台をはじめとする交流電化下の地方都市圏では、機関車牽引の客車列車や転用された急行形電車がいまだ主体であった。これら非効率な長編製列車から、電車列車による短編成高密度運行に切り替えるべく新製または改造投入されたのが本系列群である。

 このように、本系列群は新製車両と既存車の車体更新によって誕生した2グループに大別が可能である。基本的な車体構造は新製グループのものを基本としているため、それほどの相違点は存在していないものの両者の登場には10年ほどのインターバルがある。

 このうち、もっとも最初に製造されたのが、仙台地区に投入された417系である。このときに採用された、キハ47形に準じたデッキなし2扉の車体と、415系に準じた高運転台を組み合わせた構造はこのグループの標準となった。当時の国鉄はこれを地方都市圏の主力電車にしよう画策したものの、逼迫する国鉄財政に前には短編成の電車の増備すら難しい状況にあった。よって、201系同様にその思惑はあっけなく崩壊し、たった5本のみの新造で終了してしまった。

 とはいえ、これで車両数が足りるわけもなく、補填として余剰が生じていた581/583系寝台電車を格下げ改造した419/715系や室内レイアウトを変更した急行形が登場する。しかし、これら車両はもともとが優等列車向けの構造であるために、多少の改造を施したところでそのデッドスペースは解消できず、輸送上の大きな問題となっていた。

 この状況の中、長崎本線での電車運転が始まる。当然、ここにも715系が投入される予定であったが、若干の不足が生じたために新製車両も導入されることとなった。このような経緯で登場したのが、713系である。こちらは417系と異なり2両編成となり、交流車としては初の回生ブレーキを装備している。
 だが、こちらも試作車両の投入が完了した時点で後述の413/717系が登場。これまた財政問題が重くのしかかった結果、4編成8両のみが製造されるのみとなってしまった。とはいえ、技術面では成果を残すことができたため、4形式中一番役に立った形式といえるのかもしれない。

 さて、新製グループが挫折した以上、改造車や格下げ転用車で不足分を補わなければならないわけだが、その車両は前述のように致命的な欠陥を抱えているわけである。だからといって地方向けの新車用の予算が降って沸いてくるわけもなく、悩みに悩んだ末に国鉄が出した結論は、「急行形車両を417/713系同様の車体に更新した」改造車の投入だった。

 こうして誕生した車両のうち、交直流機能を生かしたまま転用されたのが413系で、北陸圏にのみ投入されている。種車のうち、サハ455から改造されたものは413系に編入はされずクハ455を名乗っており、この地区では、(中身が同じとはいえ)別系列車両の混結が日常的に行われている。

 もう一方の交流専用車が717系であるが、こちらは本系列群唯一、常磐線仙台口と日豊本線南部の二つの地域に投入されている。仙台地区に投入された車両は417系をベースとした車体で3連を組み、種車の違いにより基本番台と100番台に区分された。
 九州南部に投入されたものは、同じく種車によって200番台と900番台に区分される。車体のベースとなったのは、同様に九州向けに開発された713系である。このうち、900番台は中間部分に両開き扉を設けており、唯一の片側3扉車となった。

 これら改造車グループはJR化後にも改造が続けられ、いまだ多くの車両が残存している。とはいえ、足回りが旧急行形車両をそのまま流用しているため、老朽化問題は避けられない課題である。

 JR東日本では、417系および717系が仙台地区にのみ配置されている。これらは先のE721系の大量投入によって、455系ともども淘汰されることが決定しており、07年8月現在すでに417系が運用から退いている。また、717系も年末までには完全に撤退する予定だ。これによって、JR東日本管内から急行形電車、およびその改造系列は姿を消すことになる(107系は名目上新製である)。

 JR西日本では、北陸地区において413系が残存している。これを含めた北陸地区の普通列車用車両は、深刻な老朽化が進んでおり、新幹線開業前後に大規模な置き換えが行われる可能性は十分にある。

 JR九州においては、713系が長崎本線から宮崎空港線の開業とともに転属。車体色を真っ赤なサンシャイン色に改め、日豊線のローカル輸送に就く717系ともども南九州で現在でも運用が続いている。

-大別-
新製グループ
417系
 本系列群の始祖。仙台地区にのみ投入。交直スイッチを固定化したため、交流区間のみ走行可能。
 ほぼ全滅。
713系
 417系をベースにした九州向け車両。60Hz専用。全車が900番台。
改造グループ
413系
 新製グループをベースとした車体を急行形車両に乗せ変えた車両。北陸地区にのみ投入。
717系
 同じく新製グループをベースとした車体に更新された急行形車両。
 本系列群唯一、複数の地区に投入された。

-運用-
 ・常磐線(友部〜原ノ町)
 ・北陸本線(敦賀〜糸魚川)
 ・宮崎空港線
 ・日豊本線(佐伯〜鹿児島)

-所属-
 ・仙台車両センター(仙セン)
 ・金沢総合車両所(金サワ)
 ・鹿児島総合車両所(本カコ)

-外装-
 ・普通鋼/全塗装

-カラーバリエーション-
仙台色
417系/717系
新北陸色
413系
サンシャイン色
713系
九州色
717系
 

-製造-
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-関連リンク-
形式集
 ・419系  ・455系  ・701系  ・719系  ・E721系  ・811系
外部
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-模型(Nゲージ)-
MICROACE
 ・413系/国鉄色6連  ・413系/新北陸色6連
 ・417系/冷房準備車/国鉄色6連  ・417系/冷房改造車/国鉄色6連 
 ・417系/冷房改造車/仙台色6連
 ・713系/登場時4連  ・713系/九州色4連  ・713系/サンシャイン色4連
 ・717系/仙台色6連