JR東日本の直流一般形電車。
新潟地区および長野の輸送改善を目的に製造された車両。701系の直流バージョンである。
他の地方都市圏同様、新潟や長野においても一般運用に格下げされた旧急行形車両がローカル運用に就いていた。これら車両は、2扉デッキつきの構造を持っていたために、地方都市であってもラッシュ時の運行に問題が生じていた。さらに、製造時からかなりの年月が経過していることもあり、老朽化も時間の問題であった。
この状況を打開するために、東北地区において同様の任を帯びて投入された701系をベースとして登場したのが、本系列である。
複数の地区に若干のインターバルをはさみ投入されているが、”両開き3扉にロングシート装備の2連”という基本コンセプトは701系と同様ではあるものの、本系列の場合両者には明らかな相違点が存在する。
うち、新潟地区に投入されたものが0番台に区分される。115系同様、黄緑系統の新潟色を纏うこのグループをもっとも特徴付ける点は前面デザインで、701系の角ばった額縁タイプのそれとは異なり、若干丸みを帯びたものとなった。
0番台投入から3年後の98年、松本地区の大糸線にも投入された。これが100番台と呼称される。0番台とは異なり、前面デザインは701系と同様のものに回帰。新信州色の鮮やかなブルーの帯を巻く。このほか、機器類やトイレ等のレイアウトも変更されている。
こちらの最大の特徴はシート配置で、西側がクロスシート東側がロングシートとなった。これは、大糸線が観光路線であることに起因しており、景観をどの座席からも楽しむことができる。
両グループとも、第二次以降の増備は行われてはおらず、一定数を維持している。165系が駆逐された現在、両地区においてもっとも古い車両は115系となるが、同系の置き換えに関してはE721系の技術を盛り込んだ新型車、もしくは211系や205系といった「新形式車両」が充当される可能性が高く、本系列が新規に増備される可能性は高いとはいえない。 |
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