旧国鉄の一般形電車。
常磐緩行線、および営団地下鉄(現東京メトロ)千代田線の輸送改善を目的に投入された系列。同時期に中央線系に投入された201系の派生形式である。
従来、同線で運用されていた国鉄車は抵抗制御の103系1000番台であったが、その特性上による温熱問題が問題となっていたた。この時点で、すでに直通相手の営団側は5000系からチョッパ制御の6000系に移行しており、これによって発生した消費電力の差額分を国鉄が営団側に支払うという事態にまで進展していたのである。加えて、加速度を保つために冷房化も施工できずにいたために、これを打破するために国鉄もチョッパ制御の新形式を導入することとなった。こうして誕生したのが本系列である。
第一に、温熱問題および消費電力格差を解消するべく、前述のように201系をベースにチョッパ制御を導入した。さらに、軽量化も実現するため、国鉄車では301系以来となるアルミ車体を採用している。
基本的に、従来の国電と同様両開き4扉をもった車体を有するが、戸袋窓が省略された。さらに、雨どい部分も基本構体に組み込まれていること、そして貫通扉と変形折妻形のフロントマスクとも相まって、国鉄車らしからぬ印象を見るものに与えている。
形態的には、初期グループの0番台と台車およびインテリアに変更が加えられた改良型の100番台の二種に分類が可能ではあるが、目に見えるほどの差異はない。
投入以降、一両の廃車もなく常磐緩行線にて運用されていたが、ついに07年3月、常磐緩行線にE233系が投入されることが決定。これにより、同じく少数派である207系900番台ともども09年初頭までには本系列は全廃されることが確定した。
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