JR九州の一般形電車。
大分地区および熊本地区でのワンマン化と旧型車淘汰による輸送改善を目的に投入された車両。JRグループ初の日立「A-train」採用車両である。
アルミダブルスキン工法による滑らかな車体とアルミ独特の鈍い輝きが特徴で、813系と同じく切妻タイプの前面を持つ。この前面は、813系のように鋼製のものを取り付けたものではなく、西武20000系や東武50000系列と同様に妻面パネルを構体に直接取り付けた形状となっている。中央部に間通路をおき、その両側に灯具類を配するレイアウトは他のJR九州の車両と同様ではあるが、ヘッドライトが丸型となり黒の分厚い縁取りがなされているがために、特異なデザインとなった。
車内も「A-train」のユニット内装を採用。九州初のオールロングシートとなったことも、この系列の特徴のひとつであろう。機器類は、VVVFインバータ制御ではあるものの従来のGTO素子から本系列よりIGBTに切り替わっている。
99年に全車両が一斉に投入されたが、その後は同様の車体コンセプトとクロスシートを備えた817系にシフトしたため、811系同様本系列もマイナーな存在である。また、中九州以外の地域への転属も行われておらず、当分の間は大きな動きはない模様だ。 |
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