JR九州の一般形電車。
福北ゆたか線電化開業向けに投入された車両。実質的な815系の追加増備グループである。
アルミダブルスキン工法による滑らかな車体とアルミ独特の鈍い輝きが特徴で、815系と同じく切妻タイプの前面を持つ。この前面は、813系のように鋼製のものを取り付けたものではなく、西武20000系や東武50000系列と同様に妻面パネルを構体に直接取り付けた形状となっている。
このように基本デザインを815系と共用し、前面のレイアウトも近似してはいるものの、ブラック化した上で全体をガラス張りとしたことでその印象は大きく変化した。
車内は815系のロングシートから一転。再びクロスシートへと回帰している。このシートは木材を使用し、その上に本皮を張った独特なものである。
本系列も、若干のインターバルをはさみ数次にわたって増備が続いており、初期に南福岡に投入されたものを除いて、全てが製造当初は直方運輸センターに投入されている。
このうち、最初期に投入されたグループが0番台に区分される。これを将来の中間車組み込みによる長編成化に対応させたグループが1000番台で、2次にわたって14本が投入された。
さらに、07年に入り一連の汎用LED搭載仕様に改変された1100番台が4編成投入された。例によって大型LEDを無理やり組み込んで入るものの、車体断面自体は変わっていないため813系やキハ220のような違和感はない。
1000番台や1100番台が大量に直方に投入されたことから、0番台は1編成を除き南九州へと転属していった。これによって、各地に残存していた旧急行形車両が淘汰されている。
1100番台、および同時に投入された813系1100番台によって九州圏内の急行形はほぼ全滅していることから、本系列が増備される可能性はあまり高いとはいえなさそうだ。 |
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